株式相場が急落した時のメンタルの保ち方

株式投資をしていると避けられない問題として「株式相場の急落」があります。株式相場が急落してしまうと、金銭に対する心配によってメンタルが不安定になりがちです。そこで本記事では、株式相場が急落した時のメンタルの保ち方について紹介します。本記事が、株式投資を心穏やかに行う手助けになれば幸いです。

値動きをそもそも見ない

投資において重要な心得として「保有株の値動きをなるべく見ないこと」が一部のスゴ腕投資家の間で推奨されています。実際に実施されたアンケート調査（回答者19名）では、7名の投資家が「値動きを見ない」という手法を実践していると回答しています。このことからも、この方法は多くの成功者が意識している行動であることがうかがえます。

その理由は実に明快です。株価の値動きを頻繁にチェックすることで、投資家は相場の一時的な上げ下げに過剰に反応しやすくなります。一喜一憂した結果、冷静な判断を欠き、適切な売買タイミングを逃したり、感情に任せて早まった売却をしてしまったりするリスクが高まるのです。

こうした心理的な揺さぶりから自分を守る最もシンプルで有効な方法が「そもそも値動きを見ない」というスタンスなのです。つまり、値動きを追いすぎることで判断がブレるのを防ぐには、あえて「見ない」という選択をすることも、堅実な資産形成における重要な戦略の一つなのです。

売買のルールを遵守する

投資における成功のカギのひとつとして「売買のルールを守る」という考え方が挙げられます。とくに、株価の急激な変動や市場全体の混乱といった局面では、冷静な判断が難しくなり、感情に流された売買をしてしまいがちです。こうした状況を避けるために、あらかじめ決めておいた「自分なりのルール」をしっかりと順守し、それを日々のルーティンとして習慣化することが重要です。

実際に、スゴ腕投資家を対象としたアンケート調査（回答者19人）では、6人が「自分のルールに従った売買」を習慣として重視していると答えています。この姿勢は、短期的な市場のノイズや感情の揺れに惑わされず、安定的かつ継続的に成果を出すための有効な手段といえます。

なかでも注目されるのが、イベント投資を実践する某投資家の事例です。イベント投資とは、企業の決算発表、株式分割、業績修正、TOB（株式公開買い付け）などの「特定のイベント」に注目し、それに先回りして売買を行う戦略のことです。某投資家はこのスタイルにおいて「ルール通りに売買することが何より大切」と語っています。

どれほど市場が動揺していても、自らが設定した基準を信じ、それに従った売買を貫くことが成功につながるのです。

情報を調べて不安解消

株式市場が暴落したとき、投資家の多くは不安に駆られ、冷静な判断ができなくなりがちです。しかし、そうした局面においても冷静さを保つための有効な手段として「さらに調べて不安を解消する」というアプローチを取る投資家もいます。

スゴ腕投資家を対象としたアンケート調査（回答者19名）では、5人がこの方法を実践していると回答しており、経験豊富な投資家の間で広く支持されている考え方であることがわかります。この手法の基本的な考え方は、持ち株に対する不安を「知識」で打ち消すというものです。相場全体が下落し、保有銘柄の株価も大きく値を下げたときに、多くの投資家は心理的に動揺しがちです。

しかし、そこで感情的に売却に走るのではなく、改めてその企業の事業内容や成長性、市場環境、業界の動向などを丹念に調べ直すことで、冷静な視点を取り戻すことが可能になります。たとえ一時的に株価が下がっていても、業績が堅調で今後も成長が見込めると判断できれば、不安は次第に薄れ、保有を続けるという選択に自信を持てるようになるでしょう。

保有株数を減らす

株式投資において市場が暴落した際、不安が高まり冷静な判断が難しくなることは珍しくありません。気持ちがどうしても落ち着かない場合は「保有株数を減らす」という選択肢も有効な手段です。

このアプローチは、心理的負担を軽減し、再び冷静な状態を取り戻すための対処法です。暴落の初期段階で一部を損切りし、ポジションを縮小することで、相場全体の下落による資産の変動リスクを軽減できます。

損切りという行為は一見ネガティブに捉えられがちですが、長期的な投資継続のためには、あえて負けを認めて撤退する勇気も必要です。そのため、投資家は常に「自分がどれだけの株を持っているか」に敏感であるべきであり、相場の動きや自身のメンタル状態を踏まえて、柔軟にポジション調整を行うことが大切です。

とくに、暴落時には冷静な判断力が問われるため「保有株数を減らす」ことで心の余裕を持ち、今後の判断ミスを防ぐ効果も期待できます。

まとめ

株式相場の急落は、投資家にとって避けられない試練です。本記事では、そんな混乱時でもメンタルを安定させ、冷静な判断を保つための4つの実践的な方法を紹介しています。値動きを見ないことで感情の揺れを抑える、売買ルールを徹底して行動をブレさせない、企業情報を再確認して不安を知識で打ち消す、そして必要に応じて保有株数を減らし心の余裕を確保するなど、どれも経験豊富な投資家が実践する有効な対処法ばかりです。投資に不安はつきものですが、正しい心構えと行動でリスクと向き合えば、暴落を乗り越える力を身につけることができます。心穏やかに長期投資を続けるためのヒントが詰まった内容です。